ゆるふわ系アウトドア日記

自転車レースは辞めてマッタリ楽しみます

時代の過渡期を走る機材達①パイオニアペダリングモニター

②以降があるかどうかは不明...

日曜日に久し振りに大タレしたので、力が入らない時はどんなペダリングになっているのかとまだ元気な2周目(と言っても250wで坂を登ってキツく感じるくらいには前日の疲労を残した状態)とダルダルにヘタれた最終7周目のペダリングを比較してみた。

(よく使われるパワー[N・m/s]と、ここでいう力[N]は単位が違います。クランク長は一定なので力≒トルク[N・m]と理解しても雰囲気は間違ってないです(違うけど)。力[N]×ケイデンス≒パワーだと思ってください。また、ここで書く数値の大小は単位調整をしていないので意味がありません。)

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比較方法は、シクロスフィアで見られる接線と法線方向の力[N]を拾って①合成した力を比較、②ペダリング効率を比較の2種類。ダンシングが入ると傾向が変わりそうなのでシッティングのみで比較。

ペダリングのグラフにポインタを合わせて表示される数値を読んでエクセルに転記する作業が地味のメンドイ。でもこれをピンポイントでcsv出力する機能を実装するのは結構大変だし需要もないだろうな。。とかブツブツ文句言いながらやる。

①接線と法線の力の合成

まずは左右別に接線方向の力を比較↓。ん...??なんか通常時もヘタレた時も変わらないぞ...??むしろヘタレた時の方が90度のピーク時の力が大きいような。

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次に法線方向を比較↓。またしてもヘタレた時の方が150-180度のピーク地点の力が大きい。そして60度付近のマイナス方向(これは円周内側に向けて踏んでいるという事)もヘタレた時の方が大きい。

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ってことはもしや...と思ったら、やはり接線/法線の力を合成したグロスパワー[N]なは、実はヘタレ時の方が大きかった。しかも、よくよくみると合成前の接線方向を比べると、ヘタレ時の方が若干デカい力[N]で回してるじゃないか。右足も同じ傾向。でもパワーは通常時の方が高かったはず。

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種明かしとしては、力[N]はヘタレた時の方が大きかったけど、通常時の方がケイデンスが約10%ほど高かったために、ケイデンスを掛けると通常時の方がパワー(≒下のN・rpm)は大きかった、ということ。

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へーそうなんだ、じゃあ疲れた時ほどペダリング綺麗にしてシャカシャカ回せば解決だね!とはならない。因果関係が逆だからだ。

垂れてガチャ踏みしているのは綺麗に回す余力が残ってないからに他ならない。では最初からより綺麗に回していれば最後まで足が残ったか、も不明だ。結局これ以上の事をペダリングモニターは示してはくれない。

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②次にペダリング効率は?と思って一応見てみると、こちらはパワーデータとは違った仮説(想像とも言う)が立てられて別の意味で面白い。

360度どの位置を回している時でもクランクの回転速度は一定とみなすと、各地点の合成した力の合計値で接線方向の力の合計値を割れば数値が求められる。通常時で左54%、右45%。これはシクロスフィアで表示されるペダリング効率よりも共に数%高い数値。ヘタレ時も同様の傾向。

ここから想像できることは、だいたい下の2つのいずれか又は両方かと思う。

①回転速度は上/下死点と3/9時地点では異なる。上下死点では当然ペダリング効率が悪く、滞留時間も長い。パイオニアのシステムではそれを計測はできないものの、多くのサイクリストの傾向から推定計算し(シクロスフィアはクラウドベース)、各地点のパワーを滞留時間で加重平均してペダリング効率を算出している。

②30度ずつ位相ずれ地点のみではなく実はその間も計測していてその数値も反映させている。

①だとすると、パワーメーターのトルク計としての性能誤差分布よりも、ペダリングの速度ムラの傾向の方が統計的に分布が狭く無視できるとパイオニアの開発陣が判断したのかもしれない。②は送信するデータ量が膨大に膨らむので無さそう、と個人的な予想。

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結局のところ、ペダリングモニターは自分が今どのような走り方をしているか、その現在地の把握にはある程度約にたつのかもしれない。しかし、物事の因果関係まで差し示すものではないため、「ではなぜそうなのか」、「どのように改善するか」までは示してくれない。まだまだ、「何か面白いけど何に使うかよくわからない」機材の一つだ。

今は新しくLEOMOといったウェアラブル系の測定器も出始めている。まだ成熟した製品とは思えないけれど、今後はこうした走り方の因果関係にまで切り込んでいく測定器(あえてパワーメーターとは言わない)が主流になっていく空気感がある。

登場当初は「これぞパワーメーターの完成系」と目され(?)度重なるアップデートにより使い勝手の向上と信頼性を勝ち得てきたパイオニアペダリングモニターだけど、これもいずれかは過渡期のアイデア商品としてチャリンコの歴史の1ページに残る事になるのだろう。その頃にはさらにLEOMOに変わる測定器も現れているのだろうな、などと妄想しながらネットサーフィンして新ホイールを物色する。